James Blake ‘Overgrown’


アルバムを聴いている間にふと頭に浮かんだのは、「XXは知っている…」で思い出すネスカフェのCMでした。私の妄想では、飲んでるのはジェームスその人。

輝かしいデビューアルバムについてメモったまま、ライブに感激すること2回。EPと新譜を放置したまま随分時が経っていました。先日、アマゾンで安く売られているのを見つけた時に「あれ?メモしてなかった?」と思い返したのでメモします。ジェームス・ブレイクの『オーバーグロウン』。好きなタイトルです。

相変わらずいい声してます。ダブステップのシンガーソングライターです。変な表現かもしれませんが、そうとしか言い表せません。今作でもまた、端正な音楽を紡いでくれました。名曲『CYMK』に見られるような突き刺さるような音は影を潜め、今作は広く深く柔らかくゆったりとした世界観を基調としているように思いました。だから、“上質を知る”でお馴染みのコーヒーのことを思い出したのでしょう。

1曲目の『Overgrown』からやられました。♪I don’t wanna be a star, but a stone on the shore…の絞り出したような頼りない声。そうそう。彼は、無音状態すら待ち遠しくさせる人でした。ライブ会場に音が無くなったその時、彼とバンドがどんな顔と動きをしているのかを知っている今となっては、目の前にいなくても簡単に想像できます。深い青のライトの中、無駄な動きはなし。お客は次がどんな音で、どんな昇華のさせ方なのかを固唾を飲んで見守る感じ。あの無言のコミュニケーションがとても好きです。

音楽家でありながら建築家のようでもあります。デビューアルバムでは、音が繊細に緻密に積み重ねられた様に感激し、そのひとつ一つを紐解くようにじっくりと探ることを楽しんだのですが、私もやっと次元を越えられたのでしょうか?ジェームスという人を、音を発する人ではなく空間を想いのままに操る人と感じるようになりました。緻密さは増しているのに、ずっと余裕があります。

今回もまた心に残る曲ばかりなのですが、今一番気に入ってるのは最後の『Our Love Comes Back』です。静かな山か湖近くの家で、爆音で聴けたら幸せでしょう。アルバムから発されるものすべてを独り占めしたい。ジェームスを一家にひとり所有できたら最高でしょうね。ぽろろ~ん♪とピアノを弾きながらご機嫌で鼻歌を歌っているかと思ったら、『Digital Lion』みたいな地を揺らす音が聴こえてくる。こういうのって素敵だなと思います。

ほうら、値段が600円ほど上がってる ⇒Overgrown ‘¥1,597’

(余談)
ネスカフェのCMが衝撃的なご長寿CMであることを、今知りました。1970年にスタートして、ブランド変更されるまで40年間続いたみたいです。私の記憶に残っているのは、1993年の宮本亜門、1994年の錦織健、1996年の石丸幹二。特に最後の印象が強烈です。CMの元々のテーマは「違いがわかる男」だったそうで、昔のコーヒーのターゲットは中年男性だったのかと、そして現代では「男女差別!」と言われて路線変更せざるを得なかったんだろうな~と考えてしまいました。

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If I could take summer vacation, I would choose to go somewhere quiet. Near the woods or a lake would be great. And this album, this could be a must-bring music. Love JB, his music, band mates, and everything he brings out to us.

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